DSG、ツインクラッチってATとは違うのでしょうか

6速DCTのカットモデル。（フォルクスワーゲンのDCT）　出典ウィキペディア

はい今日もブログのお時間がやって参りました(^^)今回はDSGとツインクラッチのお話しです。
ちょっと分かりにくいかもしれませんので結論だけを見たい方は下のまとめまで飛ばしてください（笑）

DSG、ツインクラッチって何の事？

出典　ウィキペディア

まずは機構の説明の前に何の略称かを少しお話しします。
DSGは、Dual Clutch Gear Boxの略でフォルクスワーゲン社の名称です。
ツインクラッチは三菱のランエボⅩでツインクラッチSSTと呼ばれたりしています。他にも日産のGTRなどにも使われてます。
各社によって呼び方が異なりますがこれらの総称はDCT、Dual Clutch Transmissionとなります。
ではこれらは一体何なのか、ATは何が違うかを次の段で説明します。

AT車とは何が違うの？

まず法律上はAT車に分類されますのでAT限定免許で運転できます。しかし変速機（ミッション）の構造は全く異なります。
名前でデュアルクラッチトランスミッションとなってますのでクラッチが二個付いてます。そしてクラッチとギアが奇数段のギアと偶数段のギアの二系統に分かれています。
二系統を交互に繋ぎ変えながら変速するので変速が早くできます。例えば２速で走行している時には、３速ギアと１速ギアは噛みあいが完了してる待機状態なので、後はクラッチを繋ぎ変えるだけで変速が完了するので早く変速ができトルク抜けも少なくなるので効率もよくなります。
クラッチの繋ぎ変えやブリッピング（クラッチの回転数とエンジンの回転数を合わせる）は電子制御で行います。
そして車種にもよりますが基本的にはシフトレバーにDレンジがありますのでその時は勝手に車が変速してくれます。
もちろんモード変更やパドルシフトで運転者のタイミングでシフトチェンジも可能です。

メリット、デメリット

ではここで他のATやCVTや通常のMTと比べた時のメリット、デメリットについて説明致します。

メリット

・変速のタイムラグが少ない。
・シフトアップ時は効率的、変速中も緩加速は続き、シフトショックも少ない。
・ターボ車の場合ターボラグが少なくなる。（DCTの変速のタイムロスが少ない為。）
・AT免許で運転可能。
・大出力の車にも装着可能。（ランエボ、GTR、ポルシェパナメーラ等）
・クラッチ操作が自動化してるので運転者によってクラッチの減り方が極端に変わらない。クラッチの寿命が長くなる。

デメリット

・ミッションを二個搭載してるような物なので重くなる。
・シフトダウン時にはDCTの恩恵は殆どない。
・ATのトルクコンバータ車ほどスムーズな発進はできない。
・MTを自動で動かしているので変速ショックなどはATより当然大きい。
・急減速時にはブリッピング制御が必要となり無駄な空ぶかしになる。
・エンジン回転数を合わせる為クラッチを滑らせる時間が長く摩擦損失を生む。

まとめ

色々と説明しましたが正直分かりづらいと思いますので私の独断と偏見でまとめてしまいます（笑）
DCT　オートマ免許で乗れるスポーツ走行に向いてる車です。簡単に言うと自動MTでクラッチ操作も含めた動作が自動化されてます。
自分でシフトチェンジしなくても勝手に車がやってくれます。
そしてMTモードは自分でシフトレバーやパドルシフトを操作して変速します。
レーシングゲームのMTみたいな感覚を想像して頂ければ分かり易いとおもいます。そしてスポーツ走行向きのミッションなので加速が早いです。変速スピードはプロでも真似できない速さだそうですよ(゜ロ゜)

しかし日本の都会のような停止発進を繰り返す場合や渋滞時には半クラッチを多用するのであまり効果がありません。（注　ホンダのハイブリット車にもDCTは使用されてますが構造がちょっと違うので除外します。）
なので広い道路やサーキット向けのミッションだと私は思います。

でもこれから技術が進化して弱点を改良した新たなミッションが出て来るかもしれませんね(^^)長くなりましたが今日はこの辺で失礼します。